個線協メンバー会社の個人線量測定サービスを1度でもご利用いただき、個人線量を報告した医療分野の医師、技師、看護師の方を対象に、眼の水晶体の年等価線量を集計しました。なお、集計対象期間については、関係法令改正後の2021年度(令和3年度)から2023年度(令和5年度)としました。線量の集計区分については、電離放射線健康診断結果報告書における区分としました。
●○●本データの注意事項●○●
・「防護眼鏡を使用」かつ「眼の水晶体用線量計を使用していない」場合、体幹部用
(胸部/腹部または頭頸部)線量計から算定された眼の水晶体の年等価線量で集計と
なるため、実態とは異なる線量(防護眼鏡の遮蔽効果が反映されていない線量)が
集計されている可能性があります。
・年度の途中から眼の水晶体用線量計を追加した使用者のデータを含んでいます。
・経過措置対象医師のデータを含んでいます。
・個人情報保護の観点から、測定機関間におけるデータの相互照会は実施不可能であ
り、異動・転職などにより年度内に複数の測定機関を利用した場合、『眼の水晶体
の等価線量が合算されない』、『人数が二重に計数される』可能性があります。
・測定機関からの報告値と異なる値を認定し、測定機関へ申請がなかった場合、各社
の登録データは修正されません。
・異なる測定機関の体幹部(胸部/腹部、頭頸部)用線量計と眼の水晶体用線量計を
組み合わせて使用した場合、眼の水晶体用線量計のみの報告値はデータに含みませ
ん。(実効線量と眼の水晶体の等価線量の両方を報告した測定機関の報告値を採用
しています。)
・業種、職種、被ばく前歴等のデータは、申し込み時の各事業所からの申告に基づき
ます。
・使用者が特定されていない線量計および環境測定用線量計のデータは含みません。
図1は、関係法令改正後(2021年度(令和3年度)から2023年度(令和5年度))の医療分野職種別の眼の水晶体の年等価線量分布の推移を示しており、医師のみわずかに低線量区分にシフトしている傾向が確認できました。
図1 医療分野職種別における眼の水晶体の年等価線量分布
図2は、医療分野職種別の眼の水晶体用線量計の使用者数の推移を示しており、いずれの職種においても増加傾向があり、医師が技師および看護師と比較して使用者数が大きく増加しました。
図2 医療分野職種別における眼の水晶体用線量計使用者数
図3は、眼の水晶体用線量計使用者の医療分野職種別における眼の水晶体の等価線量分布を示しており、いずれの職種においても低線量区分にシフトしている傾向が確認できました。
図3 医療分野職種別における眼の水晶体の年等価線量分布
【図1のうち、眼の水晶体用線量計使用者のみ抜粋】